基礎講座 第1回:「5Gと携帯電話の歴史」

5G とは、高速大容量、超高信頼低遅延 、超多数接続という3つの特徴があります…

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5Gとは

5G とは、高速大容量(eMBB: enhanced Mobile BroadBand)、超高信頼低遅延( URLLC: Ultra-Reliable and Low Latency Communications ) 、 超 多 数 接 続(mMTC: massive Machine Type Communication)という3つの特徴を有する第5 世代移動通信システムの通称です。 その仕様は世界の通信事業者やベンダーが参加する3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)が定めた国際規格であり、最大スループット20Gbps、 遅延時間1msec、 1 平方キロメートル当り最大100 万台の端末(モノ)が接続可能とすることを目標にしています。

移動通信システムの歴史

 1979 年に自動車電話として登場した第一世代方式から、第五世代を意味する最新の 5G
方式まで携帯電話方式は約十年ごとに世代交代が行われてきました。

第一世代

 アナログ変調方式の無線システムであり、1979 年に自動車電話サービスとして開始
されました。その後、肩掛け型のショルダーホンも導入されましたが、端末は専らビジネ
ス利用向けで全てレンタル制でした。

第二世代

 1990 年代に入るとデジタル符号化/変調方式が採用され、大幅な端末小型化とシステ
ム容量増加が図られました。NTT(ドコモ)は日本独自規格の PDC(Personal Digital
Cellular)方式を採用し。後期にはIP 接続が可能なi モードが追加されました。一方、
DDI(のち,KDDI)は米国クアルコムが開発したcdmaOne 方式を採用しました。

第三世代

 2000 年代にITU が世界統一規格を目指して標準化が行われましたが、実際には W-
CDMA、CDMA2000 の2方式が導入されました。Apple をはじめ多くの端末ベンダーが
スマートフォンを提供しはじめ、音楽や映像などのマルチメディア通信需要が急速に増加
しました。第三世代終期(3.9 世代)には、世界統一規格となる新方式のLTE(Long Term
Evolution)が導入されました。

第四世代

 LTE の発展形(LTE-A:Advanced)として2010 年代からサービスが開始されました。
複数帯域を束ねるチャネルボンディングや、端末と基地局の両方に複数のアンテナ素子を
用いるMIMO 技術などの適用により、データ伝送速度は飛躍的に増加しました。また、音
声通信もIP 化することでコアネットワークは単一のIP 網に統一されていきました。

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